技術革新で一歩先へ

産学連携による衛星データ解析

2023年6月に富山県立山町で発生した線状降水帯による記録的な広域災害時に、広範囲に渡る災害発生箇所の確認に苦労した経験から、宇宙から撮影された衛星画像データを活用できないか? と考えチャレンジを始めました。
この取組みは、地元の富山県立大学工学部情報システム工学科さまと共同研究により実施し、NECネッツエスアイ株式会社さまに支援を頂き進めています。
また「知ってもらう」ことを目的として、この取組みを情報発信サービス「note」で公開しています。

360度スマートマップ

常願寺川などの河川にメンテナンスを行う場合、川の流れや堤防の「変化を知る」ことが最も重要なことの一つです。
地形は日々変化し、昨年と同じということはまずありません。
この変化を知ることにより、危険の前兆を察知したり安全な作業を行う上での貴重な情報になります。このように状況把握は大切ですが、当社が担当する河川の長さは20キロメートルあり、その作業量は膨大なものとなります。そこで、360度全方位撮影可能なGoProを自動車に装着し、川岸から並行した道路から動画を撮影し、それを地図情報と紐づけ、Googleストリートビューのような形で会社に居ながら、河川や堤防の状況見分をある程度まで出来るようにしました。この取組みは、自社ではなかなか実現できず、富山県立大学工学部環境・社会基盤工学科さまのご支援により実現することが出来ました。

GPSマッピング

常願寺川のメンテナンスをする際、堤防の埋設物を破損することのないよう細心の注意が必要です。埋設物の情報は、行政から紙の図面で提供されるのが一般的ですが、図面が分かり難いことや複数人で作業する場合、埋設物位置の共有が難しいなどの問題があります。そこでマンホールの場所をGPS測量し、その座標情報をGoogleマップ上にマッピングし、それぞれを結ぶことで、スマートフォンで埋設物の位置情報を分かるようにしました。これにより、以下の点が改善され、安全性と作業効率の向上が図れました。
  1. 埋設物の場所が鮮明に分かる
  2. 作業者自身の位置情報が分かることにより、埋設物と現在の作業場所との位置関係が明確になる
ことにより、埋設物と現在の作業場所との位置関係が明確になる また、この技術は、他の分野にも適用しようと考えています。

タイムラプス動画

工事の状況をその開始から完成までを定点カメラで撮影し、工事の状況が分かる部分のみを取り出し、倍速で再生するよう編集したダイジェスト版を作成します。
従来、完成後の検査のみだったのですが、このタイムプラス動画をご覧いただくことで、全工程の状況を観ていただくことで、発注元様にご安心を提供します。
また、「タイムラプス動画」を使うことで、工事全体の工程を理解してもらうなど、まだ経験の少ない若手社員への教育にも活用しています。

ドローン

当社はドローンを使った写真測量に2015年から取組んでいます。 さらには、写真測量と3D技術を組合せることでリアルな地形の把握が可能となりました。
この技術により「現場の見える化」を実現し、当社が担う工事の安全性や生産性が飛躍的に向上しました。
また、ドローン空撮でのNHKの番組制作への協力や、大学・研究機関からの要請によりドローンを使った赤外線サーチなど、研究のためのデータ収集にも協力しています。